
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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最良のメルセデス車は?と問われたら、私は即座にEクラスと答える。理由はダイムラーAGの根幹・中核を成す車種ゆえ、いつも「気合」が入っているからだ。日本では「Sクラスの弟分の高級車」のイメージが強いが、その一方でEクラスは「世界最強の実用車」でもある。
ドイツ国内でタクシーといえば過去からEクラスのセダンが定番で、近年はステーションワゴンも活躍しているし、法人、公用車としても広範囲で使われている。日本でいえばトヨタ・クラウンの立ち位置が近いかも。要はクルマ本体の信頼性の高さと、実用面での好ましいバランスが高く評価されているということだ。
日本市場に導入された新型E350 BlueTEC (ブルーテック)セダンとステーションワゴン アバンギャルドは現在もっとも進化したクリーンディーゼルエンジンを搭載した、いわゆる「環境対応車」である。しかも、このモデルはタダモノではない。車体、機能、安全、環境適合その他あらゆる点で劇的なパフォーマンスを見せつける。
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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新型Eクラスのボディサイズは従来モデル比で全長 15mm、全幅 35mm、ホイールベースが 20mm拡大された。サイズアップの数値はさほど大きくはないが、室内空間は従来型からさらにゆとりを増した。定評のあるシートも新設計となり、圧力分散の適正化や脊髄にかかる力を軽減させたことで長時間ドライブの快適性を向上させている。このあたりの人間工学的パッケージングはさすがといわざるを得ない。
なお、ステーションワゴンのラゲッジルーム容積は1910Lあり、このクラスのワゴンとしては最大。さらにラゲッジ床下に92Lの収納スペースも備える。メルセデス車のスイッチ類は伝統的に「定められた場所」にあり、操作性は文句なし。ただしATセレクターレバーはコンソールからステアリングポスト右側に移設(フロアからコラムへ)されている。これがまごつくことなく、意外に扱いやすかった。
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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新型E350 BlueTECに搭載されるV6直噴ターボディーゼルは2006年に日本市場に導入され、高い評価を受けた(約4000台を販売)E320CDI用ユニットの大幅進化版で、実際の排気量は3L。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べ有害な窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)の排出量が多くなるが、それを高い技術力で克服したのが「世界一クリーンなディーゼルエンジン」を謳うブルーテックである。窒素酸化物は排出ガスに尿素水溶液(アドブルー)を噴射し、化学反応を発生させて大幅(69%減=E320CDI比)に低減、粒子状物質は最新の除去フィルター(DPF)で低減(21%減)させた。
この技術はたいしたものだが、それに増して唸るのは圧倒的な動力性能だ。ガソリンエンジンの5Lクラス以上のトルクを発生するため、その加速力は実に頼もしい。タコメーターの指針が1500~2000rpmあたりでグイグイ突き進む。この感覚は表現しにくいのだが、要はエンジン回転が低いのにえらく元気ということ。パドルシフトが装備される7速ATなのでスポーツカーごっこも楽しめる。
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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「エンジン性能を上回るシャシ性能」というのが昔からのメルセデス車のスローガンだ。たとえば日本市場で販売されるEクラスではE250 CGIの204psからE550の387ps、はてはE63 AMGの524psまで基本的に共通のシャシ(プラットフォーム)で吸収してしまう。つまりマージンがたっぷりとってある、オーバースペック的設計なのだ。
E350 BlueTECの出力は211psだがトルクはE550を凌ぐ540Nm(55.1kgm)を発生する。この大トルクを強靭なシャシとボディがきっちり受け止め、どっしりと安定したハンドリング性能を示す。直進安定性も文句なしだ。
弟分のCクラスは現行モデルからハンドリング性能のキビキビ感(アジリティ)を謳い文句としているが、E350 BlueTECはいわばメルセデス車の王道を行く味付けといえる。つまりトータルバランスに優れたセッティングであり、ドライバーに疲労感を与えない。タイヤサイズが17インチと控えめなこともあり、低速時の不整路面での乗り心地がいいこともプラス要因だ。
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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E350 BlueTECをスタートさせると20km/hから40km/hのあたりでかすかに「コロコロ」というディーゼル特有のサウンドが聞こえるが、それは一瞬の間。その後はガソリン車より室内はむしろ静かなくらいだ。
近年の高性能直噴ターボディーゼルエンジン車の運転に特別な知識や技術はなにもいらない。あえてあげるならば「アクセルを深く踏み込まない」ということくらいだ。低回転で十分以上のトルクを発生するからブン回す必要がない。よって燃費はきわめて良好。この動力性能にして10・15モード燃費は13.4km/Lを達成した。高速道路で順法運転すれば満タン(80L)で1000kmは無給油で走れる計算となる。ちなみにE550は7.8km/Lだ。
この低燃費・排出ガスのクリーン化によって環境対応エコカー免税(自動車取得税と重量税100%)、新車購入補助金の対象車(最大で68万円優遇)となったのがめでたし、である。このブルーテック搭載のセダン/ステーションワゴンは実を取るユーザーにすすめたい。「見栄をはるベンツ」でないところがなんともクールだ。
試乗日:2010年5月28日
ロケ地:茨城県・守谷周辺
天候:晴れ
文:御田昌輝
撮影:小平 寛
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