
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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MiToからおよそ2年。アルファが再び動き出した。ジュネーブモーターショーで発表したジュリエッタを、この春ヨーロッパで遂にリリースしたのである。
とはいえ、アルファは同じ名前といっても、かつてのそれをオマージュしていない。伝統的な盾型グリルをフロントに構えるものの、いわゆる復刻車とは別モノである。つまり、名前こそジュリエッタだが、彼らはそこに進化したアルファロメオを投入したのだ。ネーミングはアルファロメオ100周年の記念と考えるべきだろう。
ということで、ジュリエッタはアルファが今できるベストなNewアーキテクチャーで作られた。次世代アルファの基点となるこのクルマは、高剛性シャシとアルミを使った足まわりで成り立つ。サスペンション形式は、フロントがマクファーソン式、リアはマルチリンク。スポーツ走行も見込んだと思われるセッティングは、まさにファンの期待に応えられるものとなる。
また、今回はNVH(ノイズ/ヴァイブレーション/ハーシュネス)対策にこだわったことも彼らは主張している。要するに、これまでアルファの比較的弱点と思われていたところに手が加えられたのだ。
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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全体的な印象は確かに5ドアハッチバックではあるのだが、これまでより明らかにクラスが上がった気がする。どっしりと構えた姿は堅牢な佇まいだ。
これには新型シャシがワイドトレッドであることが深く関係している。アルファロメオいわく、「この新世代アーキテクチャーはホイールベースの伸び縮みが自由なので、比較的大きなセダンからSUVまで手がけられる」らしい。もちろん、FFベースではあるが、4WDにすることもたやすいとか。
ではスポーティさは失われてしまったのか、といえばそうじゃない。“コンパクト”と呼ばれる新型アーキテクチャーは軽量さも売り物だけに、それがそのまま走りに反映される。それにデザインも147より流れるようなフォルム仕上がっている。リアドアのノブはしっかりリアピラーに隠され、邪魔な突起物はない。言ってしまえば全体の印象は、3ドアのMiToよりスポーティである。
ボディサイズは本国表記で全長4351×全幅1798×全高1465mm、ホイールベースは2634mmとなる。決して大きくなり過ぎないこの寸法が、絶妙ではないだろうか……。
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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室内の居住性は、このクルマの得意とするところかもしれない。MiToよりもおよそ70mm広い、前後1554mmのワイドトレッドは、運転席と助手席との間の距離を適正に維持するのに一役かっている。両席はしっかりと分けられ、窮屈さは一切ない。
また、リアシートも3名乗車は試さなかったものの、2名が着座し、その間に機内持ち込み用バッグを置いてもまだ余裕のある状態だった。つまり、大人4名乗車は軽くこなす空間といえる。
カーゴスペースはそのリアシートを立てた状態でも使い勝手はあるが、倒せばけっこうな量を詰め込めるのはいうまでもない。シート自体が6対4の分割なので、荷物に対してはフレキシブルに対応できる。
で、ここでの目玉はダブルサンルーフといってもいい。いまヨーロッパ車ではトレンドのようにこいつが採用される。特徴はこれまでありがちだったものとは違い、リアシートに座った人の頭上がしっかりサンルーフになっている点。視覚的にも効果大なのはご想像のとおり。もちろん、フロントは電動で開閉ができる。
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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ジュリエッタには5種類のエンジンがラインアップされる。3種類のガソリンと2種類のディーゼルエンジンだ。
もちろんそれは本国の話であり、日本仕様はこれとは違う。正確ではないかもしれないが、今のところターボチャージャー付き4気筒ガソリンの、1.4リッター(マルチエア)170psと、1.75リッター235psのふたつのユニットが導入されるのではないかと思われる。
トップエンドとなる後者はボディにクアドリフォリオ(四葉のクローバー)のエンブレムが付くから、区別は簡単だ。また、1.75リッターという排気量選択は、往年の1750からいただいたもの。ここでもアルファ100周年の小ワザが光る。
トランスミッションはこちらも今のところ6速MTのみという設定で、今回もそれを駆使して走り回った。シフトストロークは同時に乗ったプントEVOよりも短く、小気味よく各ギアをセレクトできる。もちろん、そのうちMiTo TCT(ツイン・クラッチ・テクノロジー)のようなものも追加されるだろうが、このサイズのクルマをMTで操る感覚は忘れてはならない気がした。
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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では、実際の走りについてだが、初めに乗った1750TBiは一瞬「これがアルファ?」といった感想を持った。というのも、ステアリングフィールやアクセルレスポンスなどに軽快さはあるものの、クルマの自体の挙動が大人しく感じられたからだ。具体的にはコーナリング中のロールは抑えられ、高級サルーンのように難なく快適に走り抜けてしまう。
また、騒音や振動なども、ある意味アルファらしくない。エンジン音や排気音とは別に進入してくる、風切り音やロードノイズが極力抑えられているからだ。それにボディ剛性もそう。これまでのアルファでは振り回すとどこからともなく聞こえてきていたキシミ音などは一切なく、ボディはひとつのカタマリとしてしなやかな足に対して追従するといった動きをする。
そしてそれは1.4TB Multiairに乗っても変わらない。しかも、ワインディングでパワー不足を感じさせることなく、上り勾配も気持ちよく駆け上っていった。MTというメリットもあるだろうが、意外なほど力強いことは確かである。
試乗日:2010年6月17日
ロケ地:イタリア・トリノ周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:Alfa Romeo Automobiles S.p.A
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